ビフォー

現地調査に伺った際、少し離れた距離から見ても全体的に色あせてることが分かりました。 １階のサイディングパネルは完全に艶が無くなっていたので防水効果が無くなっています。

２階の外壁はアクリルリシンが塗装されていましたが、イガイガした表面と相まって防水機能が斬れていることから大量の藻が付着して増加し始めていました。 このような場合は単純に塗り替えるのではなく、適切な下地処理が必要になります。

外壁の近くに植えてあった木の枝が風で擦れて擦れることで、塗装が剥がれていました。 剥がれた部分を補修する際に、上手にカムフラージュして分からなくする必要があります。

１階外壁のサイディングも防水機能がなくなり、水を吸収するようになっていました。この場合は早急な対策が必要になります。

屋根はモニエル瓦のホームステッドが葺かれていましたが、こちらの屋根は正しく塗装しないと１００％剥がれてくるため注意が必要です。 今回は剥がれない塗装の方法をご説明して、いくつかのプランをご提案させていただきました。

屋根を近くで見ると表面が粉のようになっているのがお判りいただけると思います。 その上にコケや藻が付着している状況です。

ご覧のように、徹底的に旧塗膜と汚れを洗い落としました。 白くなっている部分が洗い終わった部分で、黒い部分がこれから洗う部分ですが、時間をかけてじっくり洗う必要があります。

外壁に発生している藻も丁寧に洗い落としました。

ベランダの内側の壁などは特に状態が悪かったので入念に洗いました。

洗浄後は殺菌剤を使用して、藻が発生していた部分を全て除菌しました。 今回は塗料の中にも防カビ防藻剤を入れて、極めて藻が生えにくい外壁に仕上げるようにしました。

屋根はモニエル瓦専用の下塗りシーラーを３回塗りました。モニエル瓦の場合は塗料が屋根に吸い込まれなくなるまで何度も塗る必要があります。 この作業を怠ると、必ず数年後に剥がれてきます。

２階の外壁にはフィラーという下塗り塗料をたっぷり塗りました。防水機能がある下塗りなので、塗り伸ばさないようにします。

上塗は遮熱無機ハイブリッドフッ素塗料をカタログ規定値まで塗りました。

上塗り中の様子です。

１階の外壁はシーリング（コーキング）を全てやり替えてから下塗りしました。防水機能を失ってしまった外壁の下塗りは、壁の中まで染み込んで固まるタイプのものを使用しています。

中塗りの様子です。凹の部分にも塗料をたっぷりと塗るために、上下左右にローラーを動かして急がず丁寧に塗っていきます。