ブログ
Blog

ブログ

  • TOP
  • ブログ
  • 塗装後のサイディングパネルの継ぎ目に生じるひび割れについて

塗装後のサイディングパネルの継ぎ目に生じるひび割れについて

笑顔の塗り替え講座,外壁塗装,塗装工事

こんにちは川岡です。

今回、塗装とシーリングについて下記のご相談をいただきました。

「塗装が終わったあとしばらくしてサイディングパネルの目地の塗装にひび割れが出てきたけど、雨漏りは大丈夫でしょうか」

これ、今から外壁塗装をされる方にとって非常に気になることだと思います。
そこで今回はこの件について住宅塗装の専門家として掘り下げてお話しします。

目地部分の塗膜にひび割れが生じる原因と対策について。

稀にサイディングパネルのシーリングを打ち変えと外壁塗装をしたあと、しばらくすると以下のような状況下で目地部分に細かなひび割れが生じることがあります。

A.シーリングがまだ乾いてないのに塗装をしたことが原因で生じた塗膜のひび割れた。
B.シーリングの上に不適切な硬い塗装をしたことが原因で生じた塗膜のひび割れた。
C.シーリングが乾いた上に適切な塗装をしたが、しばらくして生じてきた塗膜のひび割れ。

ABは手抜き工事と無知が招いた不具合なので問題ありです。
状況によってはもう一度上から塗装し直すか、ひどい場合はシーリングを打ち直すしかありません。

そこで今回はCの場合を中心にお話しします。

まず結論から申しますと、Cの場合によるひび割れはシーリングが急激に劣化したり、剥がれたりするような状況には至りませんのでほとんど心配しなくても良いです。

しかしお客様からすると、新しく塗りかえた外壁にひび割れが生じてきたのを見て、せっかく塗り替えしたのに雨漏りするのではないかと思われるかもしれません。

まずはご安心ください。

なぜならこの現象が原因で雨漏りに直結するような事はないからです。

ただし気をつけておかなければならないことがあります。

それは、どのような種類のシーリングを使ったのか?という部分です。

サイディングパネルの目地にはウレタンシーリングか変成シリコンシーリングのどちらかが使用されるケースが多いのですが、
耐久年数が短いシーリングを使用すると、早期のシーリング打ち替えをせざるを得ない状況になってしまうことがあるのです。

例えばこんな風に、、、

「長持ちする塗装工事をお願いしたのにシーリングが途中で傷んだので、また足場を組んでやり替えないといけなくなった」

このことから考えると、今の時代は塗装の耐久年数とシーリングの関係性を考慮した塗り替えシステムを構築しなければならないという結論に至るのです。

■昔からあるシーリングは今の時代に不向きな傾向になってきた

昔からあるシーリングはウレタンであろうと変成シリコンであろうと8年から10年程度で劣化し始めるものがほとんどでした。
そして塗装も同じように10年を超えたあたりから塗り替えを考えるというのがスタンダードになっていたので、シーリングと塗膜の関係性にあまりこだわる必要はありませんでした。

しかし今は違います。

冒頭で私は、塗装後のサイディング目地の上に塗られた塗膜に小さなひび割れが起きても問題ないと言いましたが、新しく塗り替える際に使われる塗料の耐久年数が長い場合は塗膜とシーリングの関係性に問題が生じてきます。

初めての塗り替えで耐久年数が20年ある塗装をする場合、新しく打ち変えるシーリングの耐久年数を10年のものにすると相関関係にミスマッチが生じてしまいます。

例えば耐久年数が15年、20年の高グレードな塗装をするのであれば、シーリングも最低15年以上のものを使わないとメンテナンスバランスが崩れてしまうということです。

さらに耐久年数が30年位ある塗料を使用する場合は、それに応じた耐久年数があるシーリングを使わないとメンテナンスバランスが崩れてしまうのです。

このことから私は、耐久年数が12年以上ある塗装をするのであれば、シーリングにもしっかり目を向けてあげるべきだと思っております。

ただし外壁塗装が12年程度の耐久性の塗装するのであればどのようなシーリングを使ってもひび割れはほぼ気にする必要はありません。

■今の時代はノンブリードタイプの耐久性が長いシーリングを使用するべき

塗装のプロの見解として、シーリングを打ち変えた後に塗装するのであればノンブリードタイプのシーリングを使用すべきだと私は思います。
ノンブリードタイプと言うのは簡単にわかりやすく言ってしまうと油を含まないタイプのシーリングのことです。

例えばノンブリードタイプではないシーリングを充填した上に塗装をしてしまうと、シーリングが持っている油分が塗膜の上にしみ出してきてそこに空気中のほこりなどが付いて黒く汚れるようになってしまいます。

そうなるとせっかくきれいに塗られた外壁がシーリングの部分だけ黒くなってしまい、とても悲しい外観になってしまいます。
なので私はこの現象を防ぐために、いかなる塗り替えであろうとサイディングパネルのシーリング打ち替えにはノンブリードタイプを使用すべきだと思っています。

ちなみに弊社では期待耐久年数が15年以上〜30年の塗装をされる場合は、ネオウレタンの超耐久シーリングへの打ち替えをお勧めしています。

>>ネオウレタンの超耐久シーリングを見る<<

ネオウレタンシーリングと言うのは本来耐久性が短かったウレタンタイプのシーリングを、長期間耐久できるように改良した製品のことです。
具体的には従来のウレタンシーリングに、LSポリマーと言う添加剤を入れることによって長持ちするように改良された新しいシーリングです。

これをネオウレタンシーリングと言います。

※安価なウレタンシーリングとネオウレタンシーリングは材質が異なりますのでご注意下さい。

■勉強不足な業者に気を付けましょう

時代の流れととも新しい塗料が開発されるように、シーリングも進化しています。
しかし、中にはウレタンと聞くと「長持ちしない」と決めつけて、ネオウレタンシーリングの存在すら知らない塗装業者があります。
また、変成シリコンしか進めない業者も存在しています。
進化が止まっている業者や誤った知識に固執している塗装屋さんからのアドバイスを鵜呑みにしないように気を付けてください。

先にも言いましたが、今の時代は30年耐久のシーリング材があるのです。

別の情報として、「シーリングには相性というものがあるので新築の時に施行されたシーリングと同じものを使用しなければ後からトラブルが起きる」と言われることがあるようですが、
その問題はプライマーという接着剤を使用することで解決しますので、シーリングの相性について不安を煽られても惑わされないよう、このことを覚えておいていただけたらと思います。

以上が今回のテーマであるサイディングパネルの塗装における継ぎ目部分のひび割れとそれがもたらす影響についての具体的なお話でした。

まとめ

・シーリングの上の塗膜に細いひび割れが生じてもあまり気にしなくて良い。
・塗装の耐久年数とシーリングの耐久年数が合わない場合のひび割れは要注意。
・外壁の塗り替え時には塗装の耐久年数に適したノンブリードシーリングを使用するべきである。
・リプルクリエイトでは耐久性の長いノンブリードタイプのネオウレタンを推奨している。

それではまたお会いしましょう!

執筆者:外壁塗装歴35年のプロ 代表川岡寛之
代表川岡寛之