屋根塗装時におけるカラーベストの補修方法について
「カラーベスト屋根の塗装をする際に割れている部分があった場合、一般的にどうするのが正解なのか」
というご質問をYoutubeの視聴者からいただきましたのでこれについてお話ししたいと思います。
まず結論からいうと、カラーベスト屋根の塗装をする際にひび割れている部分があった場合は全て補修すべきだと考えます。
例えば完全に割れていたとしても、割れた部分が残っているのであれば接着補修をすべきだと考えます。
ただし割れた部分が残っていない場合で、割れた部分の大きさが5p前後であればそのまま塗装するというケースが多いかと思います。
次により具体的なカラーベストの補修方法について掘り下げてお話しします。
ひび割れたカラーベスト屋根はタスマジックを使って直しましょう。
こんな感じでひび割れたカラーベストにエポキシ補修材を使ってガッチリ固めるんですけど、タスマジックによるひび割れ補修は非常に強度が高いのでオススメです。
次によくあちこちの現場で目にするのが、シーリングを使った補修方法です。
こんな感じでひび割れの上に補修するのですが、シーリングによる補修はタスマジックと比較して強度に欠けるので小さなひび割れ以外の補修では使用しないほうが良いです。
なんらかの理由があってシーリング補修をするという場合は、
雨漏りに繋がる状態ではないことを確認した上で高耐久のシーリングを使って補修されることをお勧めします。
この場合は間違っても外壁補修用のアクリルシーリングを使わないでください。外壁補修用のアクリルシーリングは屋根に不向きですし長持ちしません。
あとは屋根材の差し替えという補修方法があります。
カラーベスト一枚を丸ごと抜き取ってから新しい屋根材を差し込む方法です。
ただしこのやり方だと屋根材をクギで固定できないため、適切なボンドなどを使って固定する必要があります。
クギで固定できないというのがどういうことかと申しますと、新築の場合は軒先から一枚ずつカラーベストを重ねていくからクギで固定できるのです。
しかし、屋根の一部分を抜いて差し込む場合は物理的にクギが打てないからボンドでバチッと接着固定しなければならないということになるのです。
というわけで具体的なカラーベスト屋根の補修方法としては、タスマジックとシーリングとカラーベスト屋根材の差し替えの三パターンが一般的な考え方だと私は思います。
ただその前に割れや欠けが多くみられるカラーベスト屋根の中には塗装が不向きなものもあるので注意しなければいけません。
どんな屋根が塗装に不向きなのか、これを詳しく話すと初心者の方はチンプンカンプンになると思うので、わかりやすい言葉でお伝えしたいと思います。
初心者でもわかる、「塗装すべきではない屋根の見分け方」
これはですね、1階や2階の屋根をどうにかして見ることが出来るという条件ありきの話しになります。
屋根を眺めたときに何か所も割れていたり、欠けていたりとか、あとはカラーベストの重なり部分がやたら反り返ってる場合は要注意です。
あちこち割れている屋根や、屋根材と屋根材の重なりが開いて反り返っている状態というのはこんな感じです。
あとは今から17年前後に建てられた家の屋根材は要注意です。西暦でいうと2004年前後に建てられた家です。
「あ、うちはそのくらいに建った家だ」と思われた方は安易に「屋根を塗装すればいい」と考えるのではなく、必ずプロに見てもらってください。
出来れば塗装経験20年以上の職人や塗装のプロに見てもらうと良いでしょう。
ただし、2004年前後に建てられた家のカラーベスト屋根も塗装することができものもあるので諦めないでください。
そこの見極めはより経験と知識がある業者しかできないので、経験豊富業者に診てもらった方が良いと思います。
ちなみに経験と自信がない業者は失敗を恐れるので「葺き替えしたほうがいいですね」としか言えないと思います。
というわけで少し話が長くなりましたけど、
「カラーベスト屋根の塗装をする際に割れている部分があった場合、一般的にどうするのが良いのか」という質問に対する答えでした。
この動画を観られている方も何か質問がありましたら、お気軽にメセンジャーやラインからお尋ねいただけたらと思います。
それではまたお会いしましょう!