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屋根を塗るべきか葺き替えるべきか

よくある質問,屋根塗装

屋根のメンテナンス、塗装と葺き替えで迷ったら

屋根材には様々な種類があり、たまに点検するだけで良い屋根材からカラーベストやコロニアル、セメント瓦屋コンクリート瓦など、塗装しなければ長持ちしない屋根材があります。
「そろそろ屋根のリフォームをしなくちゃけないな」と思っているけど、そこまで劣化が進んでいるようには感じないし、もう少し先でも良いんじゃないかな?」

なんてあと回しにしていると、少しの劣化が深刻な状態になって塗り替えができなくなったり、屋根の葺き替えを余儀なくされて思わぬ出費になってしまうことがあります。

一般の方が気になり始めるほど外観が悪くなってきているということは、プロが見るとさらに状態が悪くなっている可能性が高いためなるべく早めにリフォームすることをお勧めします。
しかし、ひとくちに屋根のリフォームといっても塗装で良いのか葺き替えするべきなのか判断が出来ませんよね?

今回はそんな方のために今回はプロである川岡が、屋根のお手入れ方法や知っておいて欲しいことをお伝えいたします。

1. 屋根材の種類

屋根瓦には多くの種類があり、なかには長期間お手入れする必要のないものもありますが、大まかに分けると以下のような種類になります。
・和瓦 (石州、三州、淡路)
・洋瓦
・セメント瓦
・乾式コンクリート瓦 (モニエル)
・スレート瓦 (カラーベスト、コロニアル)
・板金屋根 (トタン、ガルバリウム)

和瓦や洋瓦の殆どは長期間お手入れが要らず、10年に一度しっくい部分のメンテナンスをする程度で問題ありません。
 
しかしそれ以外の瓦や屋根はお手入れが必要になります。

お手入れが必要な屋根材。

・セメント瓦
・乾式コンクリート瓦(モニエル)
・スレート瓦(カラーベスト、コロニアル)
・板金屋根

これらの屋根材は表面に塗装加工がなされており、年月とともに劣化します。
屋根の塗膜が劣化する原因となるのは、紫外線と雨、雪(凍ったまま残留)などがあります。
近年の強烈な紫外線が長いあいだ屋根にあたり続けることによって、モニエル瓦やカラーベストの表面に塗られている塗膜が分解されてやがて雨水を吸収するようになり、著しく色褪せて屋根材の割れや反り返りなどの変形を起こします。

北面や東面など日当たりが悪い場所は黒いカビや緑色の藻が発生して見た目が悪くなってきます。
板金屋根の場合も色褪せて赤い錆びが発生したり、最悪の場合は穴が開いて雨漏りを起こしたりします。それだけでなく、屋根材を固定している針金が朽ちて取れることや、クギが抜けるなどして台風の際に屋根材が飛んで行くなどトラブルが発生しやすくなります。

このようにひとくちに屋根の劣化といっても屋根材の種類によっては原因やメカニズムが異なるのです。

2. 屋根の劣化状態を知っておこう

屋根のお手入れを考える前に、ご自身である程度屋根の状態を知っておくことも大切です
年月が経っていても屋根材の種類やその劣化状態によってはすぐにお手入れしなくても良いケースもありますので、2階の部屋の窓から1階の屋根を確認することが出来るようであれば、時々目で見て確認してみましょう。
以下に、素人でも屋根のお手入れ時期が来ていることがうかがえる屋根の状態を書いておきます。

素人”でもわかる目視による劣化判断

・屋根の色にあきらかな変色やムラがある。
・元々濃い色だったのが白く色褪せている。
・屋根の一部が割れている。
・赤サビが見える。
・塗装が剥がれている。
・緑やオレンジ色の苔が発生している。
・屋根が黒くすすけている。
・屋根材の並びが揃っておらず見た目が悪い。
・屋根材の重なり部分が浮いてすき間が開いている。

以上が素人”でもわかる目視による劣化判断基準になります。

3. 屋根の状況に応じたリフォーム方法を考える

もし上記のような症状がみられた場合、どのようなリフォームをすれば良いのかお話しします。

屋根の塗装、塗り替えが必要だと判断されるケース
・色が均一でなく明らかなムラがある。
・元々濃い色だったのが白く色褪せている。
・屋根のところどころに割れやヒビが入っている。
・屋根の頂上や水が流れる谷部分に赤いサビがある。
・黒いカビや緑の藻、オレンジ色のコケが生えて汚い。

屋根の塗り替えや葺き替えも考慮しなければいけないケース
・すでに雨漏りしている。
・元々の屋根の塗装が剥がれて白くなっている。
・屋根材がひび割れたりズレたりあるいは欠損しかけたりしている。
・屋根材の並びが均一でなく汚い。
・屋根と屋根の重なり部分にすき間が出来て反り反っている。
・過去に一度も塗装することなく、築20年以上経過している。

4. 屋根のリフォーム工事の種類

屋根の塗装、塗り替え

屋根の塗装は、もともと塗装済みの屋根材の塗膜が劣化している場合に行う工事です。
色ムラがあったり、黒くすすけていたり、塗装が剥がれている程度であれば、塗装工事によるお手入れと保全をすることができます。

以下が新築から10年〜15年目あたりから、様子を見ながら塗り替えたほうが良い屋根材です。
・セメント瓦
・乾式コンクリート瓦 (モニエル)
・スレート瓦 (カラーベスト、コロニアル)

基本的に屋根は外壁の劣化よりも劣化速度が早いため、外壁が劣化し始めるころに塗り替えをした方が経済面でも良い結果をもたらします。

屋根塗装に使用する塗料は以下のタイプがお勧めです。
・シリコン塗装
・遮熱シリコン塗装
・フッ素塗装
・遮熱フッ素塗装
・無機塗装
・遮熱無機塗装

ちなみに弊社では屋根の種類や劣化状況によって、主に油性プランからご提案しています。

屋根(カバー工法

カラーベストやコロニアル屋根のリフォームによく用いられる工法です。
既存の屋根材を撤去処分することなく、上から新しい屋根材をカバーして設置する屋根のリフォーム方法です。
様々な屋根材や工法があり、本格的な葺き替えのように旧屋根材の産廃処分の必要がないため大きな出費も抑えられます。

見た目も新築時のカラーベスト屋根と謙遜ないどころか、製品によっては重厚に見えるものやオシャレに見えるものもあります。
低価格で工事期間も早く、ごみやホコリもあまり出ないため人気があります。

屋根の葺き替え工事

屋根の葺き替え工事は最も高価な工事になります。

もともとある屋根材を撤去してから新しく葺き替えるため、“旧屋根材の撤去処分費”が必要になります。

旧屋根材にアスベストが含まれている場合はアスベスト屋根材の廃棄処分費が必要となり、一気に価格が上がってきます。
また周囲にアスベストが飛散しないよう別途に養生が必要になることもあります。

5. 屋根リフォームを依頼してはいけない悪徳業者の存在

屋根や外壁のリフォーム工事では、知識がない素人に対して高額なリフォーム工事を提案したり、本来必要ではない工事を勧めるような悪徳リフォーム業者が広島にも存在しています。

このような業者達は、できるだけ高額なリフォーム工事をさせて大金を巻き上げるかということにしか興味がありません。
そのような悪徳業者に騙されないよう、彼らがどんな人達なのかを学び、自力で見抜く父からを身に着けておきましょう!

悪徳業者の手口には一定のパターンがありますが、多くの場合は突然玄関のチャイムを鳴らしてきます
ピンポーン「只今キャンペーンをやっています」「無料で足場を立てます」「いまなら無料点検をやっています」といいながら壁や屋根の点検を勧めてきて
、「見積もりをさせてください」と言ってきます。

そして点検をするときは屋根に上がって、「屋根がズレている、早く直さないとおおごとになるかもしれませんよ!」と、その場で電卓を持ち出して計算を始めたり
後日やってきて家に上がり込み、数時間に及んで工事を勧めてきます。

まず初めに恐怖感を煽って不安にさせて、次に「大丈夫ですよ」と安心させて、最後に割引をするなど、お得感を出して「すぐに契約してください」と迫ってきます。
これが悪徳業者の一定の売り込みパターンになるので覚えておいてください。

他にも、契約が取れない様子になってくると「このままじゃ帰れないんですよ!」「僕を助けると思ってください!」などと遠回しに脅すようなセリフも言ってきます。
数時間にわたって立て続けにこの様な言葉を言われると、次第に不安になってきて、「これは早く工事をしなければいけないかもしれない」という気持ちになってくるかも知れません。
あるいは「そこまでいうならやろうか」と丸め込まれてしまったり、恐怖から契約してしまうかもしれません。

しかし、まずは安心してください。
家というものはそう簡単に傾いたり急にオオゴトになることはありません。たいていはジワジワと傷んでくるので「今すぐ!」工事をする必要はありません。
だから上記のような売り込みをしてくる業者は最初から悪徳業者と思って玄関ドアを閉めても良いです。

しかし中には、良心的な業者のように見えて悪徳だったというケースもあるので注意が必要です。
とても穏やかで人が良さそうで、悪徳業者に見えない人もいます。
そんな時は、向こうのペースに巻き込まれるのではなくこちらからどんどん質問して、営業マンがそれにきちんと答えるかどうか見てみると良いでしょう。

話をはぐらかしたり、いい加減な対応したら怪しいと思ってください。そして勇気を出して断りましょう。
あなたの家族を守る大切な家の屋根のことです。
突然やってきて売り込みを始める業者ではなく、10年以上地元に根付いている、しっかりした会社に屋根のリフォーム工事を依頼しましょう

まとめ

屋根のリフォーム工事を行う上で重要なことは、家の劣化状態に最適なリフォーム工事をすることです。
それだけに、現在どのような状態になっているのか、どのようなリフォーム工事が適しているのかをきちんと判断できる業者を見つける事がとても大切になります。
屋根のリフォーム工事は時と場合によって大きな費用がかかります。
決して簡単に決める様な事はしないでくださいね。

著者:屋根塗装、葺き替え 34年のプロ 川岡寛之。