外壁塗装における足場の重要性について
いまから遡ること30年以上前。
リプルクリエイト代表の私、川岡が塗装工見習いをしていた頃の話になります。
当時は住宅塗装の足場に丸太を使う塗装業者がたくさんありまして、足場の素材が木材なだけに腐って折れたりする事故が頻繁に起きていました。
そんな丸太の足場が次第に単管パイプ足場に変わっていったのですが、今では住宅塗装における足場のほとんどがビケ足場というくさび式のものに変わっていきました。
■くさび式足場の見た目。
●安全指導の元であれば一般の方でも上がれるくらいしっかりしている。
しっかりしていそうなのが画像からも見て取れると思います。
さて、いまサラリと書き流した単管パイプ足場なのですが、実は違法なものがあることはご存じないですよね?
なので今回はこれについて掘り下げてお話ししたいと思います。
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●単管パイプ足場の一例。
以前単管パイプの足場でこのような事件がありました。
実はこの時に使用されていた足場と同じ材料を使用している塗装業者がいまだにあるのですが、少し調べてみたところ違法な足場を使用する理由の一つが判明しました。
「ボンジョイントを使うと安く足場が組み立てられるから」
つまり違法だと知りつつも工賃が安いから選択肢が安い単管パイプしかないかということなのです。
●違法足場に使用されるボンジョイント。
2019年に名古屋の方で足場の部材が落下して歩行者が死亡するという痛ましい事件がありました。
ビルの屋上で足場を組み立てているその下には安全対策が取られていなかったということでしたが、なぜ安全対策が取られていなかったのかあなたでも容易に想像できると思います。
このような観点から私は常に安全で正しい足場を使用すべきだと思っており、作業員や職人が安心して作業ができるからこそ高品質な塗装工事が可能になるのだと確信しています。
さて、このように時代の移り変わりとともに主流になったくさび式足場なのですが、これには利点が多くあります。
それはまず冒頭で観ていただいたように怖くないということです。
単管パイプ足場は不安定な二本のパイプの上に立って作業するため、常に足元に注意しておかなければ落下事故に繋がります。
そしてそれがきっかけになって職人が望まない手抜き塗装をしてしまうケースもあります。
ここでいう望まない手抜きというのは職人が最初から悪意を持って手抜き塗装をするのではなく、
足場が怖いからとか、手が届かないとか足場が原因で発生する手抜きです。
しかしこれは安全なくさび式の足場を使用することで激減します。
足元が不安定で怖い足場に見えますか?
さて、ここまで住宅塗装の足場について書かせていただいたのですがなんとなくその重要性を理解していただけたでしょうか。
お客様にすれば工事終了とともに消えてしまう足場工事なのですが、工事の品質を大きく左右する影響力のある重要な役割を担っているということ。
最高の仕上がりを目指すには家と同じように土台作りからしっかりしておかないといけません。
今回は塗装工事で軽視されがちな足場工事の重要性についてのお話でした。